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2003 年度 実績報告書

ストレス受容・情報伝達機構の解明と疾患分子機構への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15689023
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

西頭 英起  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科・COE拠点形成特任教員(常勤形態) (00332627)

キーワードアポトーシス / 細胞死 / ASK1 / MAPキナーゼ / 小胞体ストレス
研究概要

顎口腔諸器官は、常に細胞外からの温熱的・化学的ストレスにさらされている。このストレスにさらされた細胞は積極的に危機状況を回避するための細胞応答を示す一方で、過度のストレスに耐えきれなくなった細胞はアポトーシスを選ぶことになる。そのストレス受容・情報伝達機構を解明することはすなわち口腔粘膜・硬組織の生と死の制御機構さらには疾患分子機構の解明につながると考えられる。本研究課題において、ストレス情報伝達機構としてのASK1の機能解析を行うことにより、様々なストレスの受容機構ならびにシグナルへの変換機構の包括的な理解を目指した。平成15年度は、ストレスシグナルの一つとして、近年注目されている、小胞体ストレスによる細胞死の分子メカニズムを明らかにする事を目的とし、これらのシグナル伝達経路における下流の標的遺伝子の同定を中心に研究をおこなうとともに、小胞体ストレスという局面に着目した、細胞の生と死のメカニズムならびに分化・再生機構の分子メカニズムを明らかにした。我々は、これまでにノックアウトマウスを用いた解析から、小胞体ストレス誘導性アポトーシスにASK1が必須であることを見いだしている。さらにASK1活性化メカニズムの一つとして、小胞体ストレス依存的に活性酸素種が産生され、それによってASK1が活性化されることを明らかとした。また、抗酸化剤を用いた実験により小胞体ストレス誘導性アポトーシスが抑制されることを示した。従って、小胞ストレスによって産生された活性酸素が、細胞死のシグナルメディエーターとして機能していることが示唆され、国際学会等で報告した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Machino, T.et al.: "Apoptosis signal-regulating kinase 1-mediated signaling pathway regulates hydrogen peroxide-induced apoptosis in human pulmonary vascular endothelial cells."Cri.Care Med.. 31. 2776-2781 (2003)

  • [文献書誌] Takeda, K.et al.: "Roles of MAPKKK ASK1 in Stress-Induced Cell Death."Cell Struct Funct.. 28. 23-29 (2003)

  • [文献書誌] Hashimoto, Y.et al.: "The cytoplasmic domain of Alzheimer's amyloid-beta protein precursor causes sustained ASK1/JNK mediated neurotoxic signal via dimerization"J.Pharmacol.Exp.Ther.. 306. 889-902 (2003)

  • [文献書誌] Maruoka, S.et al.: "ASK1 regulates influenza virus infection-induced apoptotic cell death."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 307. 870-876 (2003)

  • [文献書誌] Takeda, K.et al.: "Involvement of ASK1 in Ca^<2+>-induced p38 MAP kinase activation."EMBO rep.. 5. 161-166 (2004)

  • [文献書誌] Matsuzawa, A.et al.: "Signal Transduction by Reactive Oxygen and Nitrogen Species : Pathways and Chemical Principles"Forman, H.J., Fukuto, J., Torres, M.(Kluwer Academic Publishers). 223-236 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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