研究課題
本年度は分散システムの信頼性/耐故障性を向上させる手法を、以下のアプローチで研究を行なった。1.サーバーなしの動的な分散システム(Peer-to-Peerシステム)において、共有資源を探索するアルゴリズムの提案。とくにその性能を数理的に保証するため数理モデルを新たに考案し、その解析を行なうとともにシミュレーションによる評価を行なった。2.Peer-to-Pcerアドホックネットワークにおける、耐故障性(自己安定性)のあるトークン巡回アルゴリズムとくに動的なアドホックネットワークでの動的変化に対応する通信プロトコルの形式的なモデルを考案した。3.耐故障性(自己安定性)をもつ、分散近似グラフアルゴリズムを考案した。分散環境ではネットワーク全体の状況を把握することは通信コスト上困難であり、性能の良いグラフ問題を解くアルゴリズムの設計は困難である。しかし本研究では、近似アルゴリズムを設計することで、通信コストと解の良さのバランスをとっている。4.信頼性の高い並行/分散プログラム開発を行なう人材育成をめざした、教育支援環境を開発した。学習者にマルチスレッドプログラムを記述させ、その誤りを自動的に検出し、提示するシステムを開発した。
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すべて 雑誌論文 (5件)
Proceedings of the 8th International Conference On Principles of Distributed Systems (OPODIS)
ページ: 179-186
IEICE Transactions on Information and Systems E87-D, No.2
ページ: 299-307
Proceedings of the IEEE International Conference on Advanced Learning Technologies (ICALT)
ページ: 2-6
IEEE Transactions on Parallel & Distributed Systems 発表予定
IEICE Transactions on Information and Systems 発表予定