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2004 年度 実績報告書

サーバ間通信を考慮したグラフ・ネットワーク設計・制御に関するアルゴリズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 15700020
研究機関関西学院大学

研究代表者

巳波 弘佳  関西学院大学, 理工学部, 講師 (40351738)

キーワードネットワーク形成モデル / スケールフリー / 計算量
研究概要

現実のネットワークはまったくランダムなネットワークとは異なり,特徴的な性質を持つということが分かりつつある.このようなネットワークの特性を調べることにより,情報通信ネットワークにおけるサーバ間通信を考慮したグラフ・ネットワーク設計・制御に関する諸問題においてアルゴリズムを適用する範囲を限定でき,計算量の削減につなげられる可能性がある.そこで本研究では,現実の情報通信ネットワークにおける様々なアルゴリズムの計算量を削減することを目指すために,現実の情報通信ネットワークなどの自律的に形成されるネットワークの特性を反映した形成モデルの構築と解析に重点を置いて検討した.本年度は,従来知られていたモデルと本質的に異なる閾値モデルというモデルを提案し,点の重みが指数分布,パレート分布,ガウス分布,幾何分布に従う場合,生成されるグラフがスケールフリーとなること,生成されるグラフのクラスタ係数隣接点平均次数は,次数に関してべき的に減少することを示した.これらは,現実のネットワークのものとも整合性を持つことを示している,さらに,この重み分布が生成されるメカニズムを調べ,重みが「優先的選択」に従って増加する自然なモデルにおいて重み分布が幾何分布に確率収束することを数学的に厳密に証明した.これらの結果は,閾値モデルは広い領域で現実のネットワークの形成メカニズムを説明できることを示している.本検討により,多くの現実のネットワークが属するグラフのクラスが限定でき,制御・設計に関する諸問題に対する高速アルゴリズムを設計する際の適用領域が明確化された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Structure of human relations and user-dynamics revealed by traffic data2004

    • 著者名/発表者名
      M.Aida, K.Ishibashi, H.Miwa, C.Takano, S.Kuribayashi
    • 雑誌名

      IEICE Transact ions on Information and Systems Vol.E87-D, No.6

      ページ: 1454-1460

  • [雑誌論文] Analysis of scale-free networks based on threshold graph With intrinsic vertex weights2004

    • 著者名/発表者名
      N.Masuda, H.Miwa, N.Konno
    • 雑誌名

      Physical Review E Vol.70, No.3

      ページ: 036124

  • [雑誌論文] NA-Edge-Connectivity Augmentation Problems by Adding Edges2004

    • 著者名/発表者名
      H.Miwa, H.Ito
    • 雑誌名

      Journal of the Operations Research Society of Japan Vol.47, No.4

      ページ: 224-243

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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