研究概要 |
本研究の目的は,分散コンピューティング環境に適した新しいProlog処理系を開発し,その有用性を実証することである.本年度は以下の3点を目標として開発を行った. 1.Prolog Cafeの確率的制約解消機能 2.Prolog Cafeのグリッド・コンピューティング環境での分散実行機能 3.Prolog CafeのWindows環境への移植 上記目標に対し,本年度は以下のような知見,成果を得た. 1.Prolog Cafeの確率的制約解消機能 平成14年度〜平成15年度IPA未踏ソフトウェア創造事業において開発したJava上の制約解消プログラミング・ライブラリ(Cream)を利用して,Prolog Cafeに確率的制約解消機能を追加した.さらにProlog CafeのためのMathematicaインターフェイスの開発も行った. 2.Prolog Cafeのグリッド・コンピューティング環境での分散実行機能 Java RMIを用いて,Prolog Cafeに強マイグレーションなどの分散実行機能を追加した.しかしグリッド計算環境に関しては,N1 Grid Engineの利用を前提とした実装方針を検討するにとどまった. 3.Prolog CafeのWindows環境への移植 現在注目を集めている統合開発環境Eclipseに対する調査を行い,Eclipse上のProlog Cafeプラグインの開発を検討中である.
|