研究課題
平成16年度は、平成15年度に実装したシステムを基盤として、マルチメディア会議のためのアプリケーションとプロトタイプシステムを構築した。今年度開発した機能の1つであるミキサー機能は、本システムの利用価値とスケーラビリティを向上させる機能であり、利用者環境に応じた数十拠点間通信を動的に実現するためのアルゴリズムを試すことが可能となる。また、多地点通信で有用となるビデオウィンドウ自動配置機能を実現した。この機能は、複数のビデオストリームをディスプレイへ表示する際、ウィンドウサイズと位置の調整を容易にする。実際、本システムの利用した通信イベントでは、ウィンドウの配置や表示切り替えを円滑に行うことが可能であった。また、ギガビットイーサネットによるLANにおいて、16本のDVストリームを16本のMPEG4+PCMストリームへ変換するトランスコーディング機能を、4台のMidField Systemで負荷分散しながらリアルタイムに実現できることを確認した。一方、DVストリームによる4者間通信セッションに、MPEG4+PCMストリームを用いる2者を加えた6者間通信セッションを動的に構成できることも確認した。本システムを用いることにより、DVストリームを用いた数者間通信や、MPEG4+PCMストリームを用いた10数者間での通信が可能となり、利用者環境や拠点数、通信に必要となる帯域幅や計算機資源に応じて、複数のフォーマットを組み合わせた柔軟な通信セッションを実現することが可能となった。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (5件)
情報処理学会論文誌 Vol.46,No.2
ページ: 403-417
情処研報DPS-122
Proc.of The 19th AINA 2005, the first International Work shop on Information Networking and Applications (INA 2005)
Proc.of The 10th International Conference on Distributed Multimedia Systems (DMS'2004)
ページ: 175-180
情処研報QAI-14 Vol.2005,No.2
ページ: 111-116