現在までに研究代表者は、ウェーブレット変換を用いた類似画像検索のための特徴量抽拙方法、テクスチャ画像解析への応用など類似画像検索の基礎技術に関して提案してきた。 本研究では、これまでに研究代表者らが行ってきたウェーブレット変換を用いた類似画像検索の枠組みの上で、ウェーブレット圧縮された画像から類似画像検索に用いることが可能な特徴量を抽出するための方法、効果的な検索を可能とする索引生成方法について研究を行う。 平成15年度は、ウェーブレット変換を用いた画像検索方法であるJPEG2000を調査し、そのレファレンスソフトウェアのソースを入手し、ソースの解析を行った。解析の結果、ウェーブレット圧縮過程の中で例示画像検索に用いることが可能であるような特徴量が算出されていることがわかった。ただし、特徴量抽出に関しては、まだ多くの検討課題があることから、今後も慎重に研究を進める必要もわかった。 また、JPEG2000リファレンスソフトウェアをグレースケールの画像3000枚(歴史民俗学博物館保管)に適用し、小規模のウェーブレット庄縮画像データベースの構築を行った。さらに、購入した一眼レフタイプのデジタルカメラを用いて、約8000枚の画像データベースの構築を行った。
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