研究課題
本年度は、記憶容量の乏しい組み込み計算環境で、CD-ROMやDVD-ROM等のROMメディア上に記録された大容量のXMLデータが入力として与えられている場合に、これらのデータからの検索処理を効率よく行う手法について開発を行った。似たような、メモリ使用量を押さえる検索処理に関する研究としては、ネットワーク上を流れるストリームデータに対する検索処理の研究がある。しかし、ストリーム処理では、一度読んだデータはメモリに記憶しておかない限りは二度と読めないため、先頭から一度だけデータを走査しながら処理を行うオンラインアルゴリズムが必要になるが、上で述べたような、ここで想定するような環境では、書き込み可能な記憶容量が無いため計算の状態や途中結果を記憶する容量は限られるが、ストリーム処理の場合と違ってデータ自体は何度も読み込めるため、単純に領域計算量が少ないオフラインアルゴリズムを考えれば良い。一方、比較的アクセス速度の遅いROMディスクを対象としているためI/Oコストも無視できず、しかし、領域計算量と総I/O量はトレードオフの関係にある。そこで、本研究では使用可能メモリ量をパラメータとして受け取り、そのメモリ量の範囲内でできるだけI/O量を削減するような処理アルゴリズムの開発を行った。また、ROMディスクではシークを伴うランダムアクセスが特に遅いため、できるだけ先頭から逐次アクセスを行うようなアルゴリズムを設計した。
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電子情報通信学会第16回データ工学ワークショップ予稿集
Proceedings of the 30^<th> International Conference on Very Large Data Bases
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Network and Parallel Computing : IFIP International Conference, Lecture Notes in Computer Science 3222
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