研究課題
本研究では、1.リレーショナル主記憶データベースを前提とした高速データベース演算処理、2.小型コンピュータにおける主記憶インデクスによる高速・高機能データベース演算処理、3.小型ストレージ内の主記憶を利用した高機能・高信頼分散ストレージの研究を行った。リレーショナル主記憶データベースを前提とした高速データベース演算処理では、固定ストライド幅で格納されているタプルに対するデータベース処理に関して、DRAM中のロウバッファを利用し、データをパイプライン的にプロセッサに転送する方法を提案した。また、多重結合演算における中間データベーステーブル構造体の工夫によるデータアクセスの効率化手法を提案した。これらの手法をウィスコンシンベンチマークのサブセットを用いて評価し、通常のメモリアクセスによる主記憶データベース処理と比較して、最高で10倍を超える高速なデータベース処理が可能であることを明らかにした。小型コンピュータにおける主記憶インデクスによる高速・高機能データベース演算処理では、フラッシュメモリや超小型ディスクといったシーケンシャルアクセスがランダムアクセスよりも遥かに高速なストレージを対象として、データの格納位置をキーとしてストレージ内の主記憶上にインデキシングすることにより、データベース演算を高速化できることを明らかにした。また、イベント代数に基づくテンポラルクエリも、このインデキシングにより高速に処理可能であることを示した。小型ストレージ内の主記憶を利用した高機能・高信頼分散ストレージでは、ストレージ内部の主記憶上でルール処理を行うことにより、ユーザの移動に伴って、そのユーザが必要とするデータを近隣の小型ストレージに自動的に転送したり、データの重要度に応じてバックアップを自動化するルールにより、ユーザのデータへのアクセスの快適性を向上させ、かつ高信頼なデータ管理を行うことが可能な分散ストレージを提案した。
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