• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

拡張Hebb則による神経回路網の構造的および機能的な自己組織化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15700119
研究機関東北大学

研究代表者

本間 経康  東北大学, 医学部, 助教授 (30282023)

キーワードニューラルネットワーク / Hebb則 / 認識
研究概要

本研究課題では,生物脳のように変化する外部環境との相互作用を介して,構造的および機能的に柔軟に自己組織化する神経回路網モデルの構築を目標としているが,本年度は,はじめに,固定構造下での教師なし学習法であるHebb則を構造改変にも適用できるように拡張した.つぎに、提案している時空間変化モデルに拡張Hebb則を適用し,連続的な構造改変とパラメータ改変の統合的な改変モデルを構築し,その性能評価を行った.
1.拡張Hebb則による連続的時空間変化モデルのプロトタイプ構築
これまでに提案している時空間変化モデルにおいては,統合モデルの一般的な統一的定式化に成功しているが,その解法が確立されていなかった.そこで,一般式をそのまま解くのではなく,解析可能となるように新しい自己組織型の神経回路網モデルを提案し,具体的定式化を進めた.新モデルは,構造がその機能を直接的に規定する機構をもつが,あらかじめ結合構造を与えるのではなく,開発した拡張Hebb則を用いることにより,外部環境からの入力に応じて結合構造,すなわち必要な機能を自己組織的に改変,獲得するモデルである.新モデルの開発により,時空間的変化統合モデルのプロトタイプが構築され,具体的性能解析が可能となった.
2.シミュレーションによる能力検証
開発したプロトタイプを計算機上にインプリメントし,パターン認識問題に適用した結果,認識に必要な対象の概念形成過程の幾つかの簡単な側面の再現が可能であるなど,従来のモデルにはない性能が確認された.とくに,従来の固定構造下での学習では,決められた枠内での機能改変にとどまっていたのに対し,自律的構造改変が可能になったことにより,新機能の付加や獲得など,従来の学習の枠組みを超える新しい結果が得られた.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Noriyasu Homma: "Memory Superimposition by Backpropagation Neural Networks"Bull.College of Medical Sciences, Tohoku University. Vol.12, No.2. 111-120 (2003)

  • [文献書誌] Noriyasu Homma: "A Self-Organizing Neural Structure for Concept Formation from Incomplete Observation"Proc.of IJCNN 2003. 2615-2618 (2003)

  • [文献書誌] Noriyasu Homma: "Self-Organizing Neural Networks by Dynamic and Spatial Changing Weights"Proc.of 4th ISUMA. (CD-ROM). (2003)

  • [文献書誌] 小谷中 洋介: "ニューラルネットワークを用いた顔表情認識"東北大学医学部保健学科紀要. Vol.13, No.1. 23-32 (2004)

  • [文献書誌] Noriyasu Homma: "Superimposing Neural Learning by Dynamic and Spatial Changing Weights"Int'l.Journal of Artificial Life and Robotics. Vol.7(In press). (2004)

  • [文献書誌] Noriyasu Homma: "Fuzzy Self-Organizing Map in Cerebral Cortical Structure for Pattern Recognition"Proc.of NAFIPS 2004. (In press). (2004)

  • [文献書誌] Madan M.Gupta: "Static and Dynamic Neural Networks-From Fundamentals to Advanced Theory"IEEE Press & Wiley. 750 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi