| 研究概要 |
情報検索を支援するエージェント技術の開発の初年度に当たり,Webや法令,企業内の営業情報等,様々な種類のドメインの情報を入手し,分析をおこなった.また検索支援を行うための基礎的技術を欠くドメイン情報に応用することで,よりよい検索支援の手法について研究・開発を行った.
まず初めに,ナレッジマネジメントで用いられる顧客のプロフィール情報と営業日報を株式会社三谷産業から入手し,データの分析および営業日報等の情報をいかに有用に活用しながら検索に該当する顧客企業をいかに効率的に検索するかについて共同研究を行った.
また法令の検索支援に関し研究を行った.法令や判例の情報検索はインターネット上での有料・無料の検索サービスの普及に伴いニーズが増加している分野であり,本年度は第一法規出版から許可を得てCD-R0M化されている現行法規のテキストをデータベースから抽出し,検索支援システムを構築した.本年度に開発された法令検索支援システムでは,判例そのものや判例の解説等のテキストから検索キーワードとして適切なものを抽出しユーザに提示すると共に,法令中の条文を提示し関連する検索キーワードを付加的に選択できるようにすることで,検索意図に沿った法令検索を行えるシステムを構築した.
さらに論文検索を行うシステムを構築し,検索結果として提供される論文を自動要約の技術等を用いて,論文の要点のみを表示し,ユーザがより詳しく知りたければ要約された文章をクリックすることにより,より詳細な文章を閲覧できるインタラクティブなスキーミングシステムを構築した.本スキーミングシステムにより,検索結果がユーザの求める文献であるか無いかがより素早く認識できるようになった.また本ドキュメントスキーミングシステムについて詳細に評価実験を行い,国際会議において発表し,また学術論文として発表した.
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