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2003 年度 実績報告書

動的マルチメディア環境における視聴覚相互作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15700145
研究機関宇都宮大学

研究代表者

長谷川 光司  宇都宮大学, 工学部, 助教授 (50272761)

キーワード視聴覚相互作用 / 周辺視 / 広空間領域 / 腹話術効果
研究概要

本研究では,広空間領域での,音像定位の精度と映像支配の関係を定量的に把握することを目的とし,映像と音源の関連性が相互に強く,かつ移動する刺激を対象に,中心視野領域のみでなく周辺視野領域での視聴覚相互作用についての実験を行った.映像刺激には走るパトカーのCGムービー,音声刺激にはそのサイレン音を用いた.映像は,3台の液晶プロジェクタを使用し,0.85m(H)×3.60m(W)のスクリーン上に提示した.各プロジェクタにより投影される領域を"左周辺視領域(領域L)","中心視領域(領域C)","右周辺視領域(領域R)"とそれぞれ定義した.中心視領域には,信号機の青信号がスクリーンの中央になるように配置し,予め実験協力の同意を得た被験者に,実験中は青信号を凝視するように指示を与えた.音声刺激は,スクリーンの後方に配置したスピーカより再生した.スピーカは,台車の上に設置し,水平面方向をレールに沿って移動させた.被験者は,各領域(L,C,R)において,様々な組み合わせパターンで提示された,映像刺激と音声刺激について,(A)全体的に一致している,(B)部分的に一致している,(C)一致していない,の3段階で評価を行った.その結果,次の傾向が得られた.1 視聴覚刺激提示開始時の音像は,提示終了時よりも,映像に補足されやすい(出だし効果).2 映像刺激と音刺激が反対方向に移動している場合,例え映像と音像が同じ位置に提示されていても,一致しているとは感じにくい.3 映像による,音像の捕捉現象は,中心視領域よりも周辺視領域で強く生じる. 4 音源方向に移動している映像は,音源方向から離れて移動している場合よりも,その音像を捕捉しやすい.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 太田圭一, 長谷川光司, 松本修一, 小池淳, 高木幸一, 春日正男: "幅が変化する音像の知覚に関する検討"映像情報メディア学会技術報告 ME2003-157. Vol.27,No.60. 5-8 (2003)

  • [文献書誌] 吉田準史, 鈴木隆広, 長谷川光司, 春日正男: "聴覚疲労に関する一考察"日本音響学会2004年春季研究発表会講演論文集. Vol.1. 445-446 (2004)

  • [文献書誌] J.Yoshida, T.Suzuki, H.Hasegawa, M.Kasuga: "Auditory reinforcement and fatigue in the central and peripheral nervous systems"Proc.of the 18th International Congress on Acoustics(ICA2004). (発表予定).

  • [文献書誌] H.HASEGAWA, M.AYAMA, S.MATSUMOTO, A.KOIKE, K.TAKAGI, M.KASUGA: "Evaluation of the Corresponding Degree Between a Visual Image and Its Associated Sound under Dynamic Conditions on a Wide Screen"IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics Communications and Computer Sciences. (採録決定済).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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