• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

トポロジーを考慮した離散空間における3次元形状データ解析

研究課題

研究課題/領域番号 15700152
研究機関岡山大学

研究代表者

剣持 雪子  岡山大学, 工学部, 講師 (60303327)

キーワード形状解析 / 画像解析 / ディジタルトポロジー / ディタル幾何学 / 離散曲面 / 曲率
研究概要

画像・形状データ解析ではこれまであまり表立って扱われてこなかったトポロジー情報を積極的に用いることで,位相的問題を引き起こさない,高速な形状解析アルゴリズムと,計算効率のよいデータ構造の提案を目指した.対象として3次元形状,特にその境界部分である曲面に着目して研究をすすめ,初年度の平成15年度に引き続き,平成16年度もトポロジーと幾何学の両面から研究を行い,その研究成果を国内外の会議において発表した.
-すでに提案済みの組合せトポロジーによる離散空間における曲面の定義と,離散空間の各点を(その近傍領域の)位相的性質に基づいて分類する方法を利用して,離散空間における3次元物体の境界と曲面の関係を調べ,3次元物体の境界上かつ曲面上にあるとみなせる点の位相的性質を明らかにした.
-その性質を用いて,局所領域(離散空間における3x3x3個の点)でのあらゆる点の配置(局所パターン)を考え,その局所パターンが3次元物体の境界かつ離散曲面となっているどうかを判定するアルゴリズムを提案した.また,そのような離散曲面の局所パターンはいくつあるのか,すべての近傍系(6,18,26近傍)について数え上げた.
-離散平面に現れる局所パターンの位相構造は離散曲面の局所パターンに比べると少ないことを明らかにし,実際の3次元形状データを用いて各種の局所パターンの現れ方を実験的に確認した.
-3次元離散物体の境界と離散曲面の関係を利用して,形状データから境界点を逐次的に探索する位相的境界探索アルゴリズムを考案した.
-探索・作成した境界面から,表面積,体積などの幾何学特徴量を計算する実験を行った.また,形状データの標本化間隔が小さくなっていくとき,それらの幾何学特徴量の計算結果は真値に対してどのように変化していくのか調べた.特に表面積の計算は,各面の法線ベクトルの計算結果に深く関係していることを確認した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 木造仏像のX線CT画像からの虫食領域の3Dグラフ構造抽出2004

    • 著者名/発表者名
      岩本純子, 小谷一孔, 剣持雪子, 長澤市郎
    • 雑誌名

      映像情報メディア学会誌 58・4

      ページ: 514-521

  • [雑誌論文] 離散画像解析のための形状表現法に関するサーベイ2004

    • 著者名/発表者名
      剣持雪子
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌 J87-D-II・7

      ページ: 1373-1390

  • [雑誌論文] 組合せ位相構造を用いた離散曲面の局所パターンの数え上げ2004

    • 著者名/発表者名
      野村祐介, 剣持雪子
    • 雑誌名

      画像の認識・理解シンポジウム2004(MIRU2004)論文集 1

      ページ: 763-768

  • [雑誌論文] 離散エピポーラ幾何とそれを用いた3次元復元2004

    • 著者名/発表者名
      浜中雅俊, 剣持雪子, 杉本晃宏
    • 雑誌名

      画像の認識・理解シンポジウム2004(MIRU2004)論文集 1

      ページ: 757-762

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi