研究課題
本研究においては、これまでに提案されたリンケージ同定に基づく遺伝的アルゴリズムをさらに発展させ、より一般的な枠組みとして、遺伝子解析に基づく遺伝的アルゴリズムを開発することを目的とし、さらにそのシステム設計問題への応用をはかっている。バイオインフォマティクスの分野では、遺伝子解析に関する手法が数多く提案されているが、それらを参考にリンケージの同定、ビルディングブロックの検出、交叉手法の改良などを行い、より高性能で高い信頼性を有する遺伝的アルゴリズムを開発する。本年度においては、昨年度開発した、階層型のモデルに基づくリンケージ同定アルゴリズムに加えて、確率分布推定に基づく手法について、その改良および効率的な並列化手法を開発することで、大規模な問題への対応を図った。具体的には、分布の推定精度を向上させるための手法を開発するとともに、ベイジアンネットワークに基づく確率モデル構築を行う分布推定アルゴリズムの並列化のため、そのネットワーク構築の効果的な並列化手法を開発した。さらには、リンケージ同定と分布推定アルゴリズムの双方の利点を組み合わせたアルゴリズムについて開発を開始し、テスト関数による検証を行っているところである。提案手法の適用例として、複雑なたんぱく質の構造を推定するための構造エネルギー最小化問題へ開発した手法を適用することで、本研究で開発した手法の有効性を検証している。現在まで得られている結果では、従来手法と比べて高品質の解を得ることに成功している。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
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