• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

生理心理反応を考慮した衣服シミュレータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15700185
研究機関信州大学

研究代表者

堀場 洋輔  信州大学, 繊維学部, 助手 (00345761)

キーワードシミュレーション / ブラジャー / フィット感 / 衣服圧
研究概要

本研究では人体が衣服を着用した場合の心理生理反応のシミュレーションによる予測を最終目標とし,アンダーウェア(特にブラジャー)を着用した場合の人体の変形と衣服圧,さらにそれに伴う心理生理変化をシミュレート可能なモデルを構築することが目的である.最終年度はブラジャーから受ける衣服圧による心理反応の計測と,それらのデータを基にしたシミュレーションにおける心理反応の予測を試みた.シミュレーションで心理反応を予測するためには,ブラジャーによる衣服圧や人体の変形が,心理反応(たとえば,フィット感等)にどのように影響しているのかを定量的に求める必要がある.そこで計測では,衣服圧を段階的に調整可能なブラジャーを作製し,それらを用いて着用実験を行ない,そのときの衣服圧と皮膚変形,そして着用者の官能量を計測した.計測の結果,脇部分の衣服圧とブラジャーのフィット感の間に有意に相関が確認された.皮膚変形とフィット感の間においても,有意な相関関係が確認されたが,これはそもそもブラジャーからの衣服圧によって皮膚が変形していることから,衣服圧と皮膚変形の間の相関が大きいためと推測される.計測ではフィット感以外にも,快適感や肌触り等の他の官能量についても衣服圧や皮膚変形との関係を検証したが,有意な相関は確認できなかった.よって以上の結果を基に,シミュレーションで予測された脇部の衣服圧からブラジャーのフィット感を予測するシミュレーションを行なった.その結果,大まかな快・不快については予測できるものの,着用者が実際に感じている微妙な感覚を予測することはできなかった.これはシミュレーションにおける衣服圧予測の精度の問題と,衣服圧とフィット感の間を結びつける関係式の精度の問題が考えられる.したがって今後は両者の精度を向上が課題である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 繊維製品の肌触り評価のための接触特性計測システム開発に関する研究2006

    • 著者名/発表者名
      上條正義, 高寺政行, 乾滋, 細谷聡, 堀場洋輔
    • 雑誌名

      デサントスポーツ科学 26

      ページ: 190-202

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi