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2004 年度 実績報告書

製造ラインにおける熟練工作業の実現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15700197
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

近藤 克哉  兵庫県立大学, 工学研究科, 助教授 (00295750)

キーワード位置姿勢推定 / 視覚制御 / オクルージョン / 視点計画 / 単眼カメラ / 動物体 / マニピュレーション
研究概要

本年度は,ロボットに熟練工の作業を実現させるため,昨年度の成果を基礎にして以下のアルゴリズムを新規に提案し,マニピュレーションロボットを用いた実験によりその有効性を明らかにした.
1.単眼カメラの2次元視覚情報を用いて対象の正確な位置姿勢を推定する手法を提案した.特に,(1)対象の一部が隠蔽(オクルージョン)される場合,(2)対象が未知な形状の物体である場合,(3)対象が動く場合の実際的環境を考慮した.
2.1の手法に基づくマニピュレーションを実現するため,ロボット制御ライブラリ,仕様書等を製作した.
3.実際的環境下での部品取出し・整列作業実験を,多指ハンドを備えたマニピュレーションロボットにより行い,提案手法を評価した.
以上から次の知見が得られた.
隠蔽により物体の一部の情報が獲得できない場合は位置姿勢の推定精度が低下する.隠蔽される割合や対象の形状によって推定精度に及ぼす影響を評価した.形状が複雑な場合には単純な場合に比べ照合に利用可能な情報が多く隠蔽による影響が小さい.形状に加えテクスチャ情報を利用して対象の一部が隠蔽される場合にも位置姿勢推定可能なアルゴリズムを開発した.
また対象の形状データの一部または全てが未獲得の場合に,対象をどの視点から観測すればよいかを計算してカメラを能動的に動かすことで,必要な情報を獲得するアルゴリズムを提案した.対象の形状に応じ効率のよい視点移動となるよう計画するとともに,対象の頂点の3次元位置推定にKalmanフィルタを用いて正確な形状情報の獲得を達成した.
さらに製造ラインの移動とともに物体が線形移動する場合に,対象までの距離やアプローチ方向を知るため,対象に設けた複数個のマーカーを観測することで実時間処理可能な位置姿勢推定アルゴリズムを提案した.対象に設けた筒状の穴に棒を差し込む実験を行い提案手法の有効性を示した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 形状モデルとテクスチャ情報を用いた一部隠れ物体の位置姿勢推定2005

    • 著者名/発表者名
      岸本将裕 他
    • 雑誌名

      電子情報通信学会2005年総合大会予稿集 (CD-ROM)

      ページ: A-20-4

  • [雑誌論文] Iterated Model-Based Estimation of Object Pose Using Kalman Filter with an Active Camera2004

    • 著者名/発表者名
      Kenta Nakao, et al.
    • 雑誌名

      Proc. of the 6th Biannual World Automation Congress 2004 4

      ページ: 139-144

  • [雑誌論文] Real-Time Position and Pose Tracking Method of Moving Object Using Visual Servo System2004

    • 著者名/発表者名
      Aya Takio, et al.
    • 雑誌名

      Proc. of 47th IEEE International Midwest Symposium on Circuits and Systems 3

      ページ: 167-170

  • [雑誌論文] 3D Shape Reconstruction Using Extended Kalman Filter with an Active Camera2004

    • 著者名/発表者名
      Kenta Nakao, et al.
    • 雑誌名

      Proc. of International Symposium on Communications and Information Technologies

      ページ: 857-860

  • [雑誌論文] Real-Time Position and Pose Tracking Method for Pin Insertion by Observing Landmarks on a Moving Object2004

    • 著者名/発表者名
      Aya Takio, et al.
    • 雑誌名

      Proc. of the 4th International Symposium on Human and Artificial Intelligence Systems 1

      ページ: 235-240

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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