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2003 年度 実績報告書

単一筋細胞のプロトンNMRと分子動力学シミュレーション:収縮反応中の水動態

研究課題

研究課題/領域番号 15700308
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

山口 真紀  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (30271315)

キーワードNMR / 収縮 / 水 / 緩和時間 / 分子動力学
研究概要

【NMR装置の改良】
緩和時間測定をより効率的にするために測定系を改良し、半自動測定を可能とした。
【非加水分解性アナログATPγS存在下での水プロトン緩和時間測定】
1、スティフネス測定
現有のピエゾアクチュエータに張力トランスデューサ(AE801)、冷却システム(ペルチェ素子)を新規に組み込んだ装置で筋線維のスティフネスを測定した。ATPγSによりスティフネスはほぼ弛緩時と同様の値まで低下し、アクトミオシンが解離していることが確認できた。
2、水プロトン緩和時間測定
ATPγS存在下での筋線維内水分布は通常の弛緩時とは異なり、より硬い水が多く観察された。このことから弛緩状態に特有の動きやすい水成分が加水分解反応と関連して生成される可能性が示唆された。
【ミオシン軽鎖リン酸化状態での水プロトン緩和時間測定のための準備】
持続カルシウム刺激後に生じるミオシン軽鎖リン酸化状態では、収縮反応のキネティクスが修飾されることがわかってきた。このため、軽鎖リン酸化状態での緩和時間測定を計画し、今年度はその準備を行った。リン酸化にはミオシン軽鎖キナーゼとカルモデュリンを用い、カルシウム存在下でファイバーを処理した。この処理により約6割以上の軽鎖がリン酸化されていることを二次元電気泳動法で確かめた。
【ポリエチレングリコール(PEG)などの両親媒性物質存在下での水プロトン緩和時間測定】
PEG存在下では筋の張力は可逆的に抑制され、同時に筋線維内の水分布が変化することが見出された。このときの反応中間体の化学状態と水構造を明らかにするために、PEGおよびその類似物質存在下で緩和時間測定、および張力・筋線維断面積測定を行った。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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