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2004 年度 実績報告書

視覚障害者用移動行動プラン支援システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 15700364
研究機関新潟大学

研究代表者

前田 義信  新潟大学, 工学部, 助手 (90303114)

キーワード移動行動プラン / 自己効力感 / 意思決定 / 階層分析法 / 地理情報システム / 視覚障害 / 認知地図
研究概要

視覚障害者の外出を支援する機器は,例えば白杖,点字ブロック,超音波計測装置,GPS機能付携帯電話等,数多く開発されているが,平成13年実施の厚生労働省の実態調査結果によると,視覚障害者のうち約40%は殆ど外出をしていない.外出は障害者の社会参加を促す上で大変重要な要因とされている.視覚障害者が外出に対して消極的なのは,支援機器の不備・不足にあるのではなく,視覚障害者の外出に対する意欲や達成感の欠如にあると考え,本研究では引きこもりがちな視覚障害者の外出に対する意欲の向上を図るシステムを検討した.具体的には外出前の「移動行動プラン」の形成を支援することを目的とした移動経路に対する意思決定支援システムを開発した.移動経路の決定支援には数学モデルのひとつである階層分析法(Analytic Hierarchy Process,以下AHP)を用いた.AHPは「決める」「決まる」「定める」の中でも,「定める」概念をモデル化したものであり,ユーザに負担をかけることなく意思決定を促すものである.AHPを地理情報システム(Geographic Information System,以下GIS)の上で実装し,新潟市の万代シティエリアでシミュレーションを行った.地理情報データベースの作成を自動化する上での問題は残されたものの,本システムが外出を楽しくさせる上で有効であることを確認した.さらに,1)AHPを具体的な街の経路と対応させる上で発生する統計的な問題点に対して,視覚障害者の嗜好を極力反映させるように改良を行った.同時に2)開発したソフトウェアが音声合成エンジンに対応するよう,インタフェースの改良を行った.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 意思決定モデルに基づく視覚障害者用移動経路選択ソフトウェアの開発2004

    • 著者名/発表者名
      前田義信
    • 雑誌名

      日本生活支援工学会誌 4(1)

      ページ: 29-37

  • [雑誌論文] 歩行移動者の捜索に影響を与える因子の実験的調査2004

    • 著者名/発表者名
      前田義信
    • 雑誌名

      地理情報システム学会誌「GIS-理論と応用」 12(1)

      ページ: 57-66

  • [雑誌論文] 視覚障害者のための移動行動支援システム開発の試み2004

    • 著者名/発表者名
      前田義信
    • 雑誌名

      日本エム・イー学会誌「生体医工学」 42(1)

      ページ: 204

  • [雑誌論文] 嗜好間相関を用いたAHP移動経路選択システムに関する基礎的検討2004

    • 著者名/発表者名
      宮地孝明
    • 雑誌名

      医療・福祉分野におけるヒューマンインタフェース研究会予稿集 2

      ページ: 33-37

  • [雑誌論文] 視覚障害者の意思を反映した移動経路選択ソフトウェアの開発2004

    • 著者名/発表者名
      松橋貴之
    • 雑誌名

      生活支援工学系学会連合大会予稿集 2

      ページ: 277-278

  • [雑誌論文] 道案内を目的とした略地図作成補助システムの開発2004

    • 著者名/発表者名
      鈴木文久
    • 雑誌名

      生活支援工学系学会連合大会予稿集 2

      ページ: 281-282

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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