本年度は、従来ある研究装置に加え、新たに、3次元絶対方位の計測可能な、磁気センサを購入し、位置計測に関する研究と、無線LANの応用研究を行った。 今年度の成果は以下のとおりである。 1、2次元レーザーレーダと3次元角度センサ、オムニディレクショナルカメラの融合により、屋内、屋外問わず安定した、人追従可能なアルゴリズムの開発を行った。カルマンフィルタとテンプレートマッチングによるインテリジェントな人追従を可能とした。 2、2次元レーザーレーダとオムニディレクショナルカメラの情報をベースに環境認識および、障害物認識を行う方法を提案し、一般道のような場所でも走行可能となるアルゴリズムの開発を行った。電動車いすの走行の障害となる段差の認識や、障害物の回避を可能とした。 3、DGPSと3次元角度センサ、オムニディレクショナルカメラの融合による効率的なウェイポイントナビゲージョン法の提案を行った。スムーズなナビゲーションを行うため、スプライン補間による軌跡生成と、リアルタイムでの障害物回避を可能とした。 4、一般道において、道路上の白線の認識は、非常に重要である。そこで、白線の認識法として・オムニディレクショナルカメラ画像に対し、Hough変換を行うことで安定した白線認識法を提案した。 これらの成果をベースに製作した自律型走行車両で2004年米国・デトロイトの第12回IGVC大会に出場した。結果、ナビゲーション部門では、優勝、総合で準優勝という成果を得ることができた。
|