本研究は、後肢懸垂と後肢懸垂後のラットヒラメ筋における、デスミンとプレクチンの遺伝子発現をRT-PCR法やin situハイブリダイゼーション、タンパク発現をウエスタンブロット法などの分子生物学的、分子組織化学的手法や、生化学的、および免疫細胞化学的手法を用いて解析することを目的とする。 平成16年度は、昨年度(平成15年度)に得られた、デスミンとプレクチンに対するジゴキシゲニン標識のantisense鎖とsense鎖cRNAプローブを用い、まずは、Wistar系雄性ラットの正常固体に対するin situハイブリダイゼーションを試みた。 前処理、およびハイブリダイゼーションの条件設定を変化させ施行したが、現在のところ明瞭な反応は得られていない。全RNAの検出目的で、ピロニン染色を行ったが、正常固体でもあまり強い反応が出ていないことから、もともと正常固体の筋組織では、デスミンとプレクチンの遺伝子発現はかなり少ない可能性が予想された。 次年度(平成17年度)は、さらに2週、4週間の後肢懸垂と、その懸垂解除のモデルのヒラメ筋に対するin situハイブリダイゼーションを施行する予定である。また、デスミンとプレクチンに対する特異抗体によるウエスタンプロット解析も施行する。
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