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2004 年度 実績報告書

GALPによる摂食調節ニューロンの神経支配とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 15700402
研究機関星薬科大学

研究代表者

竹ノ谷 文子 (久木 文子)  星薬科大学, 薬学部, 助手 (30234412)

キーワードGALP / ラット / 免疫染色 / 摂食調節 / 細胞内シグナル / 視床下部 / オレキシン / MCH
研究概要

GALP(galanin-like peptide)はGPCRの内因性のリガンドとして同定されたため、様々な生理的作用があることが期待されており、創薬のターゲットとして注目されているペプチドである。これまでのGALPの投与の実験により、摂食促進作用と長期投与による摂食抑制と体重減少が報告され、その生理学的意義は不明な点が多い。
我々はこれまで、GALPの摂食による機能解明を明らかにするため、ラットを用い、視床下部のGALPの局在及び分布を明らかにしてきた。またGALPとその他の摂食調節物質との神経相関を調べた結果、POMC,オレキシンレセプターと一部共存するニューロンを持つこと、また、NPY、およびオレキシン投射を受けることを報告してきた。また、電子顕微鏡を用いて弓状核におけるGALP産生ニューロンを観察したところ、GALP免疫陽性ニューロンはGALP免疫陰性軸索終末とシナプスを形成していること像がえられた。またGALP免疫陽性軸索の終末がGALP免疫陰性樹状突起ともシナプスを形成していることも観察された。
GALPの脳室内投与は摂食を促進することから、GALPの摂食促進系のニューロンネットワークを調べるために、外側視床下部に存在するオレキシン産生ニューロンとメラニン凝集ホルモン(Melanin-concentrating hormone, MCH)産生ニューロンとの相互間の投射を調べた結果、GALPのターゲットニューロンが外側視床下部のオレキシンおよにメラニン凝集ホルモンであることを確認した。GALPはオレキシンニューロンを介して摂食調節をするか否かを検討するために抗オレキシンIgGまたは正常IgGを用いて、阻害実験を行った結果、GALPは外側視床下部において、オレキシンニューロンを介して摂食を亢進しているものと考えている。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (9件)

  • [雑誌論文] Neuronal interactions between galanin-like-peptide- and orexin- or melanin-concentrating hormone-containing neurons2005

    • 著者名/発表者名
      Takenoya, F
    • 雑誌名

      Regulatory Peptides 126・1-2

      ページ: 79-83

  • [雑誌論文] Electron microscopy examination of galanin-like peptide (GALP)-containing neurons in the rat hypothalamus2005

    • 著者名/発表者名
      Guan, J-L
    • 雑誌名

      Regulatory Peptides 126・1-2

      ページ: 73-78

  • [雑誌論文] Immunohistochemical analysis of cholecystokinin A receptor distribution in the rat pancreas2005

    • 著者名/発表者名
      Kageyama, H
    • 雑誌名

      Regulatory Peptides 126・1-2

      ページ: 137-143

  • [雑誌論文] Ultrastructure of orexin-1 receptor immunoreactivities in the spinal cord dorsal horn2004

    • 著者名/発表者名
      Guan, J-L
    • 雑誌名

      Peptides 25・8

      ページ: 1307-1311

  • [雑誌論文] Galanin-like peptide in the brain : effects on feeding, energy metabolism and reproduction2004

    • 著者名/発表者名
      Kageyama, H
    • 雑誌名

      Regulatory Peptides 126・1-2

      ページ: 21-26

  • [雑誌論文] Morphological analysis of ghrelin and its receptor distribution in the rat pancreas2004

    • 著者名/発表者名
      Kageyama, H
    • 雑誌名

      Regulatory Peptides 126・1-2

      ページ: 67-71

  • [雑誌論文] 摂食調節ニューロンの神経ネットワーク2004

    • 著者名/発表者名
      竹ノ谷 文子
    • 雑誌名

      細胞工学 23・8

      ページ: 924-927

  • [雑誌論文] 摂食調節におけるガラニン様ペプチド(GALP)神経のニューロンネットワーク2004

    • 著者名/発表者名
      影山 晴秋
    • 雑誌名

      肥満研究 10・2

      ページ: 92-93

  • [雑誌論文] 視床下部の摂食調節ニューロン-分布・局在・神経ネットワークについて-2004

    • 著者名/発表者名
      北 徹朗
    • 雑誌名

      生体の科学 55・6

      ページ: 615-620

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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