研究概要 |
本研究課題では、以下の3点について検討することを目的としている。 1、日米(学校家庭クラブ/FHA・FCCLA)設立当初から現在に至るまでのコミュニティサービス活動と家庭科教育とのカリキュラム上の対応。 2、FCCLAとFACSとの連携カリキュラム案の分析とナショナルスタンダードで示されたプロセスの問いとの関連から,活動における能力目標の明確化。 3、シティズンシップ育成と家庭科教育の接合を中心とする福祉体験活動における学びのプロセスの再考察及び構造化。 平成15年度では、上記の事柄について、以下の成果・次年度以降への研究課題を得た。 1、について 日本の学校家庭クラブ連盟とアメリカの学校家庭クラブにあたるFCCLA(Family, Carrer, and Community Leaders of America)の文献資料を収集した。後者の翻訳作業を通し、日本とアメリカとの学校家庭クラブ活動への教科活動としてのスタンスの差異(日本のほうが教科活動との結びつきを強くしようとする傾向)が明らかになった。 2、について 平成16年度にアメリカのFCCLAへの会議の出席、事務局への訪問を予定しており、平成16年度の中心研究課題として計画している。 3、について アメリカのサービスラーニングとイギリスのシティズンシップ教育関連資料(イギリス教育技能省(DfES)発行資料)から家庭科教育・家庭科関連教育との関わりを見た。アメリカの家庭科教育では2000年前後、急速にサービスラーニングと家庭科教育との接合が指摘されるようになってきていることが、文献調査から確認された。平成16年度は実際の授業ではどのように実践がなされているかを実証研究し、学習過程の構造化と課題を明らかにすることを予定している。
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