研究概要 |
本年は,初年度であるためデータ収集につとめた.8月に,児童生徒を対象にタイ語による記述式質問紙調査および文献・観察・面接聞き取り調査等でデータ収集を,また平成16年1月に補足調査を行なった.調査地区は.人,モノ,情報などの流通経路が1本の生活幹線道路でつながっているチェンマイ県チェンマイ市(都市),サムーン郡サムーン地区(農村),サムーン郡ボーケーオ地区(山村)である. ここで小5,中2,高2を対象に,8月508名,1月108名質問紙調査をした. 質問紙の主要調査内容は1〜3の通りである. 1.児童生徒の属性等:居住地域,学年,性別,身長・体重(自己申告),家族人数・構成,両親の職業,1週間あたりの小遣い,親の収入(階層別),家電製品の保有状況など, 2.生活行動の実態:起床・就寝時刻,食事・間食の時刻・時間・回数,各食事の状況(有無,入手先,誰と,何を,どのくらい),欠食の理由,間食選択行動,マスメディア接触時間(テレビ,ラジオ,新聞・雑誌,漫画,パソコン),1日の運動量,その他生活行動(遊び,勉強,手伝いなど), 3.意識・生活価値観の実態:食生活を中心に欧米のファーストフード等及びタイの伝統的な食品についての意識や選択理由,選択しない理由,意識・価値観などである. なお,摂食障害,児童生徒のOD(不定愁訴症候群),生活習慣病予備軍などの質問項目を用意し,それらに該当する児童生徒がいるかどうか現在,分析中である. 文献・観察・聞き取り調査:当該地域の経済化および情報化の現状については,地域内の商店の数や販売されている品物やPCの普及状況,耐久諸費財の普及率などを調査した.また,タイ王国統計局による諸統計および各県別統計については,ホームページで公開されている最新のデータを収集した. これらの調査研究について,学会誌で2報,8月チェンマイで開催された国際学会ARAHEで口頭発表した.
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