• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

電磁波に関する環境教育のための磁性複合材料を利用した教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15700501
研究機関別府溝部学園短期大学

研究代表者

笠置 映寛  別府溝部学園短期大学, 家政学部, 講師 (10310947)

キーワード電磁波 / 環境教育 / 電波吸収体 / 複合材料 / フェライト / パーマロイ
研究概要

身の回りにある通信機器(テレビ・携帯電話等)が使用する周波数領域の電磁波の反射・透過・吸収現象を取り扱う教材の開発及び方法の検討を目的とし、数100MHzから数GHzで吸収特性を示す電波吸収体教材(単層型電波吸収体)の検討を行った。電波吸収体教材に使用する磁性体としてMn-Znフェライト、Ni-Znフェライト、パーマロイ及びこれらと樹脂を混合させた複合材料、2種類以上の磁性体と樹脂を混合させたハイブリッド複合材料の材料定数(透磁率、誘電率)について測定、解析を行った。その結果、フェライトとパーマロイをハイブリッド化することによって、それぞれの高周波透磁率の特徴が組み合わされ、欠点を補う形で改善されることがわかった。さらに、得られたMn-Znフェライト複合材料及びNi-Znフェライト複合材料の材料定数をもとに単層型電波吸収体の設計を行った。Mn-Znフェライト複合材料は100MHz〜1GHzの領域で整合し、Ni-Znフェライト複合材料は1GHz〜10GHzの領域で整合することが分かった。これらはテレビが使用しているVHF帯(30MHz〜300MHz)、UHF帯(300MHz〜3GHz)、さらに携帯電話やPHSが使用する1GHz付近の周波数帯、電子レンジが使用する2.45GHzの周波数に対応するものであり、身の回りの機器が使用する電磁波を対象とした教材に適していると考えられる。また実際に、PHSを波源とし、金属、絶縁体、市販のピラミッド型吸収体を用いて、電磁波の反射、透過、吸収を体験的に学ぶための実験教材の検討を行った。電磁波の観察においてスペクトルアナライザを用いることで、その変化を視覚的に観察することができ、電磁波の物理的特性及び電磁環境の正しい理解に役立つものと思われる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 笠置映寛, 蔦岡孝則, 前原利信, 畠山賢一: "電波吸収体を利用した電磁環境教育用実験教材"応用物理教育. 第27巻1号. 105-109 (2003)

  • [文献書誌] T.Kasagi, T.Tsutaoka, K.Hatakeyama: "Complex Permeability of Permalloy-Ferrite Hybrid Composite Materials"Journal of Magnetism and Magnetic Materials. (印刷虫).

  • [文献書誌] 笠置映寛, 蔦岡孝則, 古賀信吉: "フェライト複合材料を用いた電磁環境教育教材"平成15年度日本科学会中国四国支部 化学教育研究発表会講演要旨集. 13-14 (2003)

  • [文献書誌] 古賀信吉, 蔦岡孝則, 笠置映寛: "クエン酸法によるバリウムフェライトの合成と磁気的性質"第39回 熱測定討論会 講演要旨集. 274-275 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi