研究概要 |
本年度は,1)デジタル・アウェアネス提供システムの構築と運用実証,2)遠隔地間における協調学習の枠組み作成と実証,3)理論的研究(関連分野選好研究の渉猟と構成概念構築)を行った.1)に関しては,システムの改良とサーバの安定運用化を行い,年度全体にわたるシステムの安定した連続運用を行った.さらに,ノートPC6台にPHS回線を組み合わせ,常時インターネット接続を行える環境を6名の実践参加者に配布し,システムの評価実践を行った.これにより,システムの有効性を定量的に実証するために必要な,基礎的な実験枠組みの核となる定性的データの収集を行った.2)に関しては,基盤研究(C)(1)課題番号16024815(研究代表者:鳴門教育大学・藤原伸彦)の研究分担者2名の協力を得て,同研究における遠隔地間のコミュニケーション促進実践の枠組みに沿い同時実行する形で,来年度に行う実証実験のための研究環境(遠隔多地点における被験者の確保や機材運用体制を整備した.以上,1)2)に関しては,教育情報システム学会第29回全国大会において「ユビキタス環境を模した2つの遠隔教育実践」として発表した.3)に関しては成果を,1.人工知能学会第5回若手の会において「ウェットな情報の媒介と知識創造支援」を発表した,2.Social Intelligence Design 2004国際会議において「Supporting Internalization Process with Wet Community ; Awareness, Ubiquitous and Weblog」を発表したほか,3.「Azechi, S.(2005) Informational Humidity Model : Explanation of Dual Modes of Community for Social Intelligence Design, AI and Society, 19,110-122」での論文発表を行った.
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