研究概要 |
研究初年度では、主にリモートセンシングとGIS解析を用いた地理条件による候補地の抽出に重点を置いた。特にGISの活用では、データベース構築・空間解析アルゴリズム開発・解析結果のマッピングを行い、次年度以降の事前調査資料とした。また、データベースの充実を図り流域内河川のネットワークに着目した解析を行った。 データベース構築:解析対象地のラスターデータとして、50mメッシュDEMを基にした起伏量データ、ハンノキなどの湿原木本分布データ、3次メッシュ気象データ、100mメッシュ土地利用データを整備した。ベクターデータとしては、湿原流入河川の時代別ベクトル化(大正以後の4時代)、およびサブ流域ネットワークポリゴン(集水域を細分化して上流下流のトポロジー構造を持たせたGISデータ)を作成した。 空間解析アルゴリズム:湿原流入河川に含まれる個々のサブ流域ネットワークポリゴンに対し、任意の地点から上流・下流を自動検索するアルゴリズムを開発し、このデータと河川構造物・河川改修区間のデータを統合化して、流域分断化の解析、河川改修の影響範囲を抽出可能とした。 マッピング:上記解析を、湿原を含む流域全体に適応して次年度以降の調査対象地の絞込みを可能とした。 【研究成果】データベース構築と空間解析アルゴリズムの部分を中心に、関連する内容で以下の学術発表を行った。口頭発表は研究代表者本人がすべて行った。紙上発表は連名を含む。 (口頭発表) 国内3回:景観生態学会第13北九州大会(北九州)2003年6月。(講演要旨集O-7) 応用生態工学会2003年第7回福岡大会,北九州,2003年10月(第7回応用生態学会発表要旨集pp.145-148) 第22回琵琶湖研究シンポジウム2004,大津市琵琶湖研究所,2004年2月23日;(講演要旨集pp.2-4) 海外2回:23th Annual ESRI International User Conference, U.S., San Diego, July-2003,MapID240 American Fisheries Society 2003Annual Meeting, Canada Quebec, Aug.-2003:(AbstractBook pp.322) (紙上発表)国際誌4報 (1報は印刷中)ACTA GEOGRAPHICA SINICA、 Ecological Modeling。 国内誌1報 国立環境研究所ニュース
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