• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

多孔質内超臨界二酸化炭素の流動現象解明に基づく長期安定型地下貯留の実現

研究課題

研究課題/領域番号 15710052
研究機関東京工業大学

研究代表者

末包 哲也  東京工業大学, 炭素循環エネルギー研究センター, 助教授 (30262314)

キーワード地下貯留 / CO_2 / 地球温暖化 / 岩石 / MRI / 飽和度
研究概要

本年度の研究は、岩石内における超臨界CO_2と水の二相流動現象の解明と長期安定性評価を目的としている。はじめに、概念設計を終了している核磁気共鳴イメージング(MRI)計測用圧力容器を制作した。CO_2は地下約700mで超臨界状態となるが、本研究で制作する圧力容器は約1500m(15MPa,65℃)まで設定可能である。また、岩石を用いて実験を行う上で、流体の圧力と岩石の圧力を独立に制御する必要がある。岩石の圧力の制御に、従来の水を用いた方法では、MRI計測に支障をきたすため、代わりにフロリナートを用いることを提案し、この方法により、岩石内の水分布、CO_2分布を計測できることを確認した。実際に、CO_2地下貯留で想定される条件(深度1000m,10MPa,50℃)において、岩石内の流動現象をMRIを用いて直接可視化した。岩石には代表的な砂岩であるベレア砂岩を用い、直径15mm,長さ50mmの円筒形に整形したものを用いた。水で満たされた岩石内に圧入される超臨界CO_2の挙動を明らかにした。MRIを用いて得られる流れ方向全断面における局所的な流体の分布(飽和度分布)の時間変化データを基に、最近提案された新しい解釈手法を適用した。その結果、貯留層シミュレータに必要となる流動現象の巨視的な(ダルシースケール)モデル化を行うことが可能であることを示した。今回の実験では、ノイズ等の影響もあり、水、超臨界CO_2の各相のダルシー速度と飽和度の関係が得られるにとどまったが、計測方法を最適化することにより、相対浸透係数や毛管圧の効果を直接的に求められることが分かった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 末包哲也, 石井稔宏, 津島将司, 平井秀一郎: "地中隔離における多孔質内超臨界CO_2-水二相流動計測"第40回日本伝熱シンポジウム講演論文集. III. 785-786 (2003)

  • [文献書誌] 末包哲也, 石井稔宏, 津島将司, 平井秀一郎: "CO_2地中隔離における多孔質内二相流のMRI計測"2003年度熱工学コンファレンス講演論文集. 517-518 (2003)

  • [文献書誌] 石井稔宏, 末包哲也, 津島将司, 平井秀一郎: "MRI直接計測に基づく多孔質内の二相流動特性の解明"第41回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi