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2003 年度 実績報告書

土壌の環境浄化機能を利用した発展途上国適応型汚水処理技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15710061
研究機関島根大学

研究代表者

増永 二之  島根大学, 生物資源科学部, 講師 (10325045)

キーワードインドネシア / 土壌式汚水浄化法 / 多段土壌層法 / 窒素除去 / 有機物除去
研究概要

平成15年度の研究は主にインドネシア、西スマトラ州を対象として行い、まず現地において入手できる汚水浄化装置に使用できる資材の調査を行った。その結果、土壌としてリン吸着の高い火山灰土壌および赤黄色土、透水性に優れた川砂などが最も入手しやすい土壌であった。浄化能を強化するために土壌に混合する資材として、有機物除去能を強化するための吸着剤として広葉樹の木炭や椰子殻炭、脱窒のための炭素源となる有機物として木くずや椰子殻、稲わらその他の資材は容易に入手できた。装置の透水性を維持するための通水層に充填する粒状の資材として、砂利や木炭は比較的容易に手に入ったが、ゼオライトや軽石なども存在するものの日本では土壌改良資材として容易に入手できるが、インドネシアでは市場に流通しておらず現状では山から地力で採掘しなければならないことが判明した。
現地で容易に入手できる資材を用いて、工業貿易研究センターにおいて室内実験装置を作成し、ゴム向上排水を用いた実験を、現地の研究協力者の協力のもと開始した。処理土壌層には火山灰土壌、木炭、金属鉄くず、おがくずの混合資材を、通水層資材に砂利を用いた。現在までの結果より、負荷量500-1000L/m2/日では、BOD:100-200あるいは1000mg/l以上、アンモニア態窒素:5-20mg/l含有する汚水からそれぞれ90%以上を除去できていた。窒素除去について、全窒素としての除去率は約20-60%であり、負荷量が増加するにつれ処理水中の硝酸濃度が高まっていた。この事は脱窒が全窒素除去の制限要因となっていることを表している。平成16年度処理条件や構造および資材を更に検討し、実験を継続する予定である。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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