研究概要 |
●ハブ・アンド・スポークモデル設計において重要な要素の1つである枝容量制約の変化によって,拠点施設(ハブ)の最適配置や総費用にどのような影響があるのかについて分析した.その結果,容量制約の変化が最適配置に大きく影響を与えることが確認できた一方,常に最適なハブとして選択されるロバストなハブが存在することも確認できた.また,極端に流量の少ない枝が多く存在することがわかり,実用性重視のモデルを構築する上で解決すべき問題点であることを認識した.(分析結果は,On the hub-and-spoke model with arc capacity constraints, JORSJ,2003で発表した.) ●枝容量制約と同様に重要な要素である他社との競合を考慮したモデルであるシュタッケルベルグ型ハブ配置モデルについて改良すべき点を検討した.その結果,サービスを提供するODペアを所与したために採算の合わない路線にもサービスを提供し,極端に流量の少ない路線が多く存在することが確認できた. ●上記の調査の結果から,実用性を重視したハブ・アンド・スポークモデルを構築するために,枝の流量下限制約を課したハブ・ネットワークデザインモデルを構築した.(2003年11月,IWUORで発表) ●新しく提案したハブ・ネットワークデザインモデルについて,ここまででまとまった成果をアカデミア数理情報編(2004年3月発刊予定)で発表する予定である. ●現在,このモデルの解法について検討中である.
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