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2004 年度 実績報告書

懐徳堂学派における中国天文学と西洋天文学の受容-中井履軒の場合-

研究課題

研究課題/領域番号 15720011
研究機関京都産業大学

研究代表者

久米 裕子 (神林 裕子)  京都産業大学, 文化学部, 助教授 (10310749)

キーワード江戸時代 / 天文学 / 経学 / 朱子学 / 懐徳堂 / 中井履軒 / 游芸 / 天経或問
研究概要

本研究は、懐徳堂学派を代表する中井履軒の天文学の特色ならびにその根底にある履軒の宇宙観ないしは世界観を明らかにすることを目的としている。
まず、今年度は、昨年度に引き続き、履軒の宇宙観を支える経学的根拠を探るため、その膨大な経学研究の中でも、最もすぐれた注釈書の一つとされる『論語逢原』の訳注を行なった。昨年度は、『論語逢原』の序文の訳注を行ない、今年度は「学而篇」の訳注を行なったが、「学而篇」の3分の1ほどを残し、いまだ完成に至っていない。来年度は、ぜひともこれを完成させたい。
次に、これも昨年度に引き続き、履軒の天文学に影響を与えた清の游芸の『天経或問』について、同書が江戸時代の日本にどのような形で受け入れられていたかを検討するべく、今年度は国立国会図書館ならびに東北大学を訪問し、現存する『天経或問』の版本ならびに注釈書の実見調査を行なう予定であったが、体調不良のため実現できなかった。訪問予定先の一つであった東北大学の狩野文庫は、あらゆる分野に及ぶ「古典の百科、江戸学の宝庫」として知られ、天文学に関する和漢籍も数多く所蔵されている。そこで、今年度は、狩野文庫の天文学部門のマイクロフィルムを入手し、来年度に向けての下調べを行った。
最後に、昨年度から、Web上に公開されている「懐徳堂文庫貴重資料300点解題」が、湯浅邦弘編「懐徳堂データベース全コンテンツ」(『大阪大学大学院文学研究科紀要』第42巻、2002年3月)および湯浅邦弘編『懐徳堂文庫の研究(共同研究報告書)』(2003年2月)の続編に当たる『懐徳堂文庫の研究2004』として、2005年2月に刊行されることとなった。中井履軒の著述を初め、中井家伝来の資料について執筆した解題が掲載される予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 懐徳堂文庫資料解題(18)2005

    • 著者名/発表者名
      久米 裕子
    • 雑誌名

      懐徳堂文庫の研究2004 (刊行予定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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