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2003 年度 実績報告書

20世紀前半期における〈文学青年〉の社会的形成過程とその表象

研究課題

研究課題/領域番号 15720031
研究機関筑波大学

研究代表者

日比 嘉高  筑波大学, 文芸・言語学系, 助手 (80334019)

キーワード文学青年 / 日系移民 / アメリカ移民 / 日本語新聞 / 保坂帰一 / 翁久允 / 移民文学 / 日本語文学
研究概要

本年度においては、主として文学青年たちの渡米の様態と、その後の移民地での彼らの文学活動に関する調査、分析が主たる課題となった。まず、米国で刊行された日本語新聞についての調査を維続的に行った。日本国内(法政大学など)で所蔵された文献について出張調査を行い、『愛国』など貴重な資料を閲覧・考察することができた。また、日系移民一世のジャーナリスト・文学者である保坂帰一の活動についても考察を行った。保坂の作品『吾輩の見たる亜米利加』における日本近代文学との近接性、サンフランシスコなど移民地の日本語空間の果たした役割、および植民思想との連関が、主要な分析課題となった。これについては次ページのとおり論文として発表している。さらに、同じく日系移民一世の文学者、翁久允とその作品について分析を行った。近代日本の文学者である鈴木三重吉などの影響と、その影響が移民地の状況に応じて変容してゆくありさま、さらに我孫子久太郎のリードした日本語新聞『日米』の定住指向との関連性を問題とした。これについても、筑波大学比較理論文学会2004年度大会(2004年3月17日、於筑波大学)において研究発表を行っている。加えて、3月上旬にはアメリカ合衆国へ出張し、カリフォルニア大学ロサンゼルス校図書館ならびに全米日系人博物館図書室における資料調査を行い、またAssociation for Asian Studiesにも参加し、討議を行っている。この調査出張においては、とりわけ田村俊子についてのパネル発表のメンバーとの質疑、全米日系人博物館図書室のライブラリアンとの意見交換が有用であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 日比 嘉高: "<翻訳>の圏域-文化・植民地・アイデンティティ-(担当論文「漱石の「猫」の見たアメリカ-日系移民一世の日本語文学-」)"筑波大学文化批評研究会編集・刊行. 360 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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