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2003 年度 実績報告書

ダーウィン以降の英文学テクストにおける進化論言説と非西洋人男性の表象

研究課題

研究課題/領域番号 15720055
研究機関金沢大学

研究代表者

山本 卓  金沢大学, 教育学部, 助教授 (10293325)

キーワード英文学 / 進化論 / 優生学 / ジェンダー / 小説
研究概要

今年度の研究は、進化論の言説がイギリス文化において顕在化する19世紀後半から20世紀初頭にかけての文学テクスト分析と、優生学を含めた社会ダーウィニズムの資料収集と検証を中心におこなった。
イギリス文学テクストのなかでも西洋人コミュニティにおける非西洋人男性の表象に着目するとき、Wilkie CollinsからR.L.Stevensonを経て、Joseph.Conrad、E.M.Forsterに至る潮流が指摘できる。すなわち、The Moonstone(1868)において声が与えられないインド人男性の表象は、StevensonのThe Master of Ballantrae(1889)のインド人像に引き継がれ、世紀末を境にして、 The Nigger of the Narcissus(1897)やA Passage India(1924)における声を持った非西洋人へと変容するのである。この流れを基軸として周辺の文学テクストへと視野を広げたが、個別の作家に焦点を当てるとき、作家の成長によって非西洋人への声の付与が変化している場合(ConradのThe Nigger of the NarcissusとHeart of Darknessにおける非西洋人表象の差異など)も指摘できるため、各作家の作品史における非西洋人の表彰の変化と、歴史的な変遷との間の相関性をさらに検証する必要がある。
一方、社会ダーウィニズム関連ではSpencerやGaltonによる著作を収集し、優生学に至る流れを確認した。とりわけ、1920年代にThe Rising Tide of Color Against White World Supremacyによってベストセラー作家になったLothrop Stoddardの存在は、大衆意識における社会ダーウィニズムの具象化を示し、本研究のコンテクストのもとではきわめて重要である。プロパガンダが国民意識に大きな影響を及ぼす20世紀の社会思想をも視野に入れた研究においては、社会思想家に限らず、Stoddardのようなジャーナリストにも甘を向けるべきであろう。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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