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2004 年度 実績報告書

民国期における上海京劇の発展に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15720070
研究機関関西学院大学

研究代表者

藤野 真子  関西学院大学, 商学部, 助教授 (20332653)

キーワード中国 / 上海 / 民国期 / 京劇 / 江南地方劇
研究概要

昨年度に引き続き、民国期における上海京劇の発展状況について、1910年代〜1920年代を中心に、必要に応じて1930年代までを範囲として関連資料を収集・分析し、具体的には以下のような成果を得た。
1.上海図書館近代文献部において、特に次の資料について重点的に調査を行った。
(1)1920年代初頭から多数発行されている『晶報』等の小新聞における芸能欄・劇場広告欄
(2)総合文芸誌の演劇専門部分
(3)劇本・唱本・「戯考」類、およびレコード歌詞集
これらの資料を複印し分析した結果、上演団体・俳優・演目に関して、前年度までに空白域であった部分が相当数補填できることが判明した。特に演目については、回顧録中心の既存研究においては未紹介のものが多数存在し、一部については背景がトレースできる見込みもたっている。一方、俳優に関しても、特に上海京劇研究においてこれまで手薄であった旦(女形)について、1910年代の馮子和を中心にまとまったデータが収集できた。
2.上海において、民国期上海京劇および江南地方劇研究を専門とする元上海市文化局研究員・周良材氏に対し、中国における研究状況および上演団体の活動に関するインタビューを行った。併せて民国期〜人民共和国建国初期における公開資料および内部資料の存在に関する教示を受けた。これらの情報および資料の一端を用い、京劇から多大な影響を受け、民国期に発展した滬劇について、研究ノート「ある地方劇と知識人の人生」(中国都市芸能研究会『中国都市芸能研究』第三輯、2004年10月、p28〜p31)を発表した。
3.演劇評に関しては現在整理中ではあるものの、1-(1),(2)の資料を中心に分析することによって、昨年度発表の論文を補足しうる可能性が明確になった。特に注目すべきは、1910年代に雑誌等で演劇評を盛んに発表していた複数の評者が、1-(1)の1920年代小新聞においても引き続き活発な活動を行っていたことで、演技の言語による評価・表現について通史的な論考を構築するため、非常に有効なデータであると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] (研究ノート)ある地方劇と知識人の人生2004

    • 著者名/発表者名
      藤野 真子
    • 雑誌名

      中国都市芸能研究 第三輯

      ページ: 28-31

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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