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2003 年度 実績報告書

日本語動詞句の統語構造と意味解釈についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 15720106
研究機関聖徳大学

研究代表者

北原 博雄  聖徳大学, 人文学部, 専任講師 (00337776)

キーワードアスペクト / telicity / 過程 / 経路表現 / 動詞句 / 着点句 / 意味役割
研究概要

1.「のぼる、下る、進む、行く、帰る」などの主体位置変化動詞から成る動詞句のアスペクトについて研究を行った.従来、これらのテイル形(「のぼっている」のような形態)は、二格句と共起すると「頂上に登っている」、「学校に来ている」のように動作の結果の状態を表し、経路を表すヲ格句と共起すると「山道を登っている」、「その道を来ている」のように動作の継続を表すと言われてきた.しかし、「のぼる、下る、進む」は、「今、山頂に登っている」「今、峠におりている」では動作継続を表していると言える.つまり、主体位置変化動詞が二格句と共起して動作継続を表す場合があるということである.しかし、「今、家に帰っている」では、結果状態の解釈の方が優先的な解釈である.このように.主体位直変化動詞が二格句と共起した場合に、動作継続を(も)表せる動詞とそれを表せない(あるいは表しにくい)動詞がある.これについて、動詞の経路指向性、ニ格句の意味役割(着点か方向か)、動詞(句)の限界性(telicity)から説明した論文を執筆した.
2.1.に記した続編が本年10月刊行予定の論文集(単行本)に掲載される予定である.「太る、上がる、温まる」のような主体状態変化動詞も視野に入れた論である.状態変化動詞は、形容(動)詞と同根のもの(例えば「太る」と「太い」)もあり、形容(動)詞の表すスケール(scale)と動詞の表すアスペクトとの相関性を追求している.'degree achievement'と呼ばれる動詞についての論である.
3.動詞句の統語構造という点から、「と」が介在する等位接続構造について、筑波大学大学院でトークを行った.これについても論文をまとめている最中である.
4.著書『数量表現・空間表現とアスペクト』の執筆は継続中である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 北原 博雄: "「主体位置変化動詞」の<動作>性"国語学研究. 43. (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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