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2004 年度 実績報告書

小学校での英語教育における文字指導に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15720137
研究機関岐阜市立女子短期大学

研究代表者

中村 典生  岐阜市立女子短期大学, 英語英文学科 (70285758)

キーワード小学校英語活動 / 文字指導 / 総合的学習の時間 / 国際理解教育
研究概要

昨年度の調査から,現在小学校でどのような形で文字導入がなされているか,また韓国などでどのようにアルファベットが導入されているか,などが明らかとなったが,それとともに,小学校での文字指導に関する諸問題をについて明らかにするためには,まず文字の有効性を測るものさし作りが急務であることがわかった。
本年度は,まず文字の有効性を測るものさしとして,多角的語彙習得モデルを考案した。これは音声・文字・意味を相結ぶ双方向の関係(文字→意味,意味→文字,文字→音声,音声→文字,意味→音声,音声→意味の6つの技能)習得が語彙習得であるというモデルであり,(1)これらの関係は一度に習得されるのではなく,ひとつづつ習得される,(2)それぞれの技能には相関関係がある,ということが仮定されている。
このモデルをもとに,本年度は1つの実験とアンケートを行った。実験はフラッシュカードに絵のみが描かれているもの,絵と文字が両方かかれているもの,どちらが語彙習得に有効か,というものである。結果として,(1)意味→音声の技能習得には文字は有効である可能性がある,(2)絵に文字を添えたフラッシュカードを用いると,絵だけのものに比べて一度は覚えた語の忘却が進みやすい,という傾向が見られた。またアンケートでは,小学生に馴染みが深いと思われる語(30語)を抽出し,二種類の調査用紙で実施した。ひとつには語彙の日本語の意味が書かれており,もう一つは語彙のスペリングが書かれている。これらを用いて,上記多角的語彙習得モデルにおける4技能(文字→意味,文字→音声,意味→音声,意味→文字)を調べ,結果としては,特に高学年の児童にはかなり文字が浸透していることなどがわかった。
今後は,6技能の相関関係を詳細に分析することにより,音声中心の小学校英語に本当に文字を導入すべきか否か,ということがかなり明らかになるのではないかと期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 英語フラッシュカードの形態と学習効果の関係に関する考察2004

    • 著者名/発表者名
      中村典生
    • 雑誌名

      言語文化学会論集 23号

      ページ: 231-240

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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