研究概要 |
本研究の目的は,実践的コミュニケーション能力の育成,特に異文化間コミュニケーション能力育成のための会話教材における「言語の使用場面」に対して,最新の研究からの知見である2つの破綻レベルに関して分析を実施し,得られた知見より新たな教材開発のための方向性を導き出すことである。本研究では,日本人英語学習者の異文化間コミュニケーションにおける破綻を,語彙・文法等の「言語レベル」においてだけではなく,考え方・行動様式等の文化的規範に基づく「概念レベル」にも起因すると捉える。その上で,破綻の原因を学習者が学校で使用する教科書における「言語の使用場面」の取り上げ方に,さらに教科書中に掲載されている用例そのものにあるのではないかと仮説を立てるに至っている。 平成15年度においては以下の項目を終了した。 ・主要物品の発注 ・物品の使用方法の習得 ・すべての中学校外国語(英語)科教科書の購入 ・中学校外国語(英語)科教科書の概観 ・中学校外国語(英語)科教科書データベースの設計 現在,教科書データベースの設計を基に,具体的に教科書データを入力している段階である。本作業が終了すれば,文部科学省検定済み中学校外国語(英語)科教科書全21冊の会話教材に関して,2種類のデータベースが完成する予定である。
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