本年度はまず史料収集を重点的に行った。特に、侍天教(大東一進会)関係の雑誌史料を韓国の国立中央図書館、並びに延世大学校中央図書館、韓国研究院図書室等にて閲覧し、関係記事の調査を行い、および電子式複写によって当該史料の入手に努めた。かつ、天道教に関しては韓国ですでに機関誌等の影印復刻がなされており、これらを購入するともに関係記事の検索・整理を行った。 また、年度の後半にはこれらの中間報告的な成果として以下の通り学会等にて発表・報告を行った。 (1)「近代の朝鮮と『満洲』」(福岡日韓フォーラム 第60回例会、2003年9月、於:西南学院大学) (2)「東学・侍天教の勢力展開と『間島』問題」(七隈史学会 第5回大会、2003年9月、於:福岡大学) (3)「旧韓末〜日本統治期における『西北人』知識層の活動」(韓国・朝鮮文化研究会 第4回研究大会、2003年10月、於:東洋大学・白山キャンパス) (4)「近代日本と東アジア-史料情報と所蔵機関-」(有馬學氏との共同報告・2003年12月、九州大学21世紀COEプログラム<人文科学>「東アジアと日本:交流と変容」第1回講演会、於:福岡国際ホール) さらに主として(2)にかかる成果として後掲の研究論文を執筆した。次年度は引き続き関係史料の渉猟に努めるとともに、とりわけ戦時期の動向に関して重点的に研究を遂行する予定である。
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