研究概要 |
本年度は、通貨危機前後のタイ及びインドネシアの株式市場について、日次レベルの詳細なデータを分析し、外国人投資家や国内投資家の分析を進めた。その結果、外国人投資家は、通貨危機期間においてもその前後の期間においても優れたパフォーマンスを獲得していることが明らかにされている。また、投資家ごとに異なる売買パターンが観測されることも示されている。 これらの分析結果について、本年度中は日本ファイナンス学会、日本金融学会、日本経済学会、Australian Finance and Banking Conference,米国Midwest Finance Association、一橋大学セミナー、米国ミシガン大学セミナーで報告を行った。その結果、関連分野の研究者、実務家から多くのコメントが得られた。討論の過程で、新たな研究をUniv.of New South Wales、ミシガン大の教員との間でそれぞれはじめることとなった。Univ.of New South Walesの教員とは、インドネシアなどのアジア諸国の投資家行動に関する新たな研究を、ミシガン大の教員とは日本の投資家行動に関する新たな研究を開始した。また、本年度中に得られた研究成果について、来年度中に、上智大学行動ファイナンス・ワークショップおよびAsian Finance Association/Taiwan Finance Association/Financial Management Associationの共催コンファレンスにて報告を行うことが予定されている。
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