平成16年度は、昨年からのデータ収集活動を継続すると共に、研究フレームワークに基づいてデータ解析、理論化に努めた。具体的実施内容は以下である。 テキサス大学オースティン校の研究グループとの共同調査に着手し、主としてテキサス州とメキシコ国境周辺に位置する複数の産業集積について、聞き取りならびに大規模なアンケート調査を実施した。 札幌に関しては、昨年来の活動から得られたエスノグラフィカルなデータに加えて、産業集積のマクロ的なダイナミクスについても歴史的見地から調査を行った。最終的に、研究フレームワークに基づく事例研究と特許データ分析を行い、新たな事実を抽出した。 また、実施過程において共同研究の内容に一部変更が生じた。それは本年度に関しては現地においてのワークショップを開催せず、電子メールなどの手法による打ち合わせとデータ交換に留めている。 さらに本年度は研究代表者が異動(北海学園大学から立命館大学)となったため、情報関連機器を新たに買い換える必要が生じた。加えて分析過程においてデータが大容量となり、高速処理や大容量HDが必要となりこうした機器を買い揃えた。 本年度の最終的な成果は、統計的データおよび地域における研究開発事例、特許データが収集され、分析に供するデータとしてセッティングされた。
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