今年度は、以下の4点について研究をおこなった。 1.災害ボランティアを中心とした日本におけるボランティア活動の現状 平成16年10月に発生した新潟県中越地震での被災者支援をおこなうボランティア活動について、現地での調査および資料収集、またボランティアコーディネーターなどから意見を聴取したした。ここでは、阪神淡路大震災の教訓がどのように生かされているのか、そして地域共同体が機能している社会でのボランティア活動はどのようになるのかについて特に注目した。さらに、学生が中心となっておこなっている長期支援活動に参与観察した。 2.台湾における震災5周年 平成16年9月には台湾で集集大地震の5周年記念事業が行われた。それに参加することで、ボランティアがいかに活動したか。また、自身の記憶をどのように伝えようとしているかを調査した。さらに、台湾で災害ボランティア活動の資料収集をおこなっている研究者ともインタビューをおこなった。 3.中国における公共性のあり方 8月に北京で、中国社会科学院の研究者とインタビューをおこない、中国における市民活動の現状と展望について聴取した。あわせて、中国の公と私に関する資料収集をおこなった。 4.グローバル化とNGOの関係 日本および中国がおかれている現代的状況としてのグローバリゼーションにおいて、新しい公共性の担い手であるNGOについて研究を行った。主に、国内外の文献などを資料に論文作成をした。その際、NGO活動の正当性を問題とした。
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