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2003 年度 実績報告書

安心さがし行動が他者からの拒絶に及ぼす対人的影響過程についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 15730287
研究機関広島国際大学

研究代表者

長谷川 孝治  広島国際大学, 人間環境学部, 助手 (20341232)

キーワード自尊心 / 安心さがし行動 / 他者からの拒絶 / 二者関係 / 自他の一体性
研究概要

低自尊心者の下方螺旋過程に関する先行研究において、低自尊心者が、親密な友人に対して安心さがし行動をとることによって、他者から拒絶されることが示されている。安心さがし行動とは、本当に自分のことを大切に思ってくれているかどうかを当該他者に対して繰り返し確認するという行動のことである。このような安心さがし行動を、高自尊心者が採った場合には、他者からの拒絶は引き起こされない。
本研究の目的は、このような安心さがし行動が他者からの拒絶を引き起こす過程と、逆に引き起こさない過程の違いを明確化することである。今年度は、まず低自尊心者が、親しい同性の友人に対して安心さがしをするほど、その友人から拒絶されるというプロセスをさらに検証する調査研究を行った。具体的には、自己と親密な友人をペアとして参加させる2回に渡るパネル調査を行い、上述のプロセスについて検討した。その際、他者からの拒絶を捉える尺度として、ペアの友人がその友人関係をどの程度一体として認知しているかという一体性の尺度を用いた。この一体性に関する友人の認知が下がることは、他者からの拒絶を意味する。検討の結果、低自尊心者が友人に対して、過度の安心さがしを行うほど、その友人が認知する一体性が低下することが明らかになった。逆に、高自尊心者が同様に安心さがしを行っても、友人の一体性が下がることはなかった。この知見について、来年度の国際心理学会で発表する。さらに、来年度は、本調査で同時に測定された自己呈示尺度の分析を進め、安心さがし行動が他者からの拒絶を引き起こす場合と引き起こさない場合の差異について、さらなる検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 長谷川 孝治: "認知と情緒の板挟み状態の解消についての検討:認知的構造化の観点から"広島国際大学心理臨床センター紀要. 2. 19-29 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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