研究概要 |
研究1-2 健常児が持つ障害児に対する意識や受け入れ意識についての調査 特別支援教育として障害のある子どもの学校での適切な指導を可能にするためには、教師や共に学ぶ他の生徒の受け入れの態勢が整っていることが必要である。そこで、普通学級に所属している中学生を対象として、特殊学級の知的障害児との交流や障害・障害者への理解に関する意識に関する調査を実施した。その結果、(1)知っている特殊学級の生徒が多いほど,授業や学校の行事に障害児を受け入れる意識が高く、障害者へのポジティブな意識が強いほど,授業や学校の行事に障害児を受け入れる意識が高いことが明らかにされた.以上の結果から、特殊学級の生徒と関わって楽しかったという経験を持てるような授業の進め方の工夫や楽しい活動の計画が大切であることが示唆された. 研究2 学習障害児への支援プログラムの適用 学校でいじめや学習不振などさまざまな不適応問題を抱えている児童を対象として学習支援、社会的スキル訓練などを含めた支援プログラムを実施した。学習支援については、あらかじめ保護者から学力の程度を確認し、対象児の知的な特徴に合わせたカリキュラムを作成した。また、支援プログラムには、保護者も参加し、子どもと適切な相互作用がもてるように支援した。現在、支援プログラムの全過程が終了し、効果測定を実施している。 今後は、以上の2つの研究結果にもとづき、家庭や学校における社会的スキルの変容を中心とした学校適応支援プログラムを立案することが必要である。
|