平成17年度は以下のように治療モデルの構成、および治療効果の検討を実施した。 1)病理モデルの検討 縦断研究 平成16年度から継続して収集している縦断研究による資料を整理し、統計的分析処理を実施した。統計処理ソフトの進歩によって平成15年、16年に用意したパソコンがパワー不足であることがわかったので、新たに購入し、約200人の被験者の抑うつ得点、被受容感得点、被拒絶感得点、ライフイベント、などの諸要因の変動をみながら、抑うつの予測要因、促進要因、軽減要因を特定する分析処理を行った。研究成果の公表を準備するために補助を用いて図表などを作成した。 自由記述研究 平成16年度に収集した自由記述資料をブレーンストーミングによる整理を行った。整理した内容を体系的に図示し公表する準備を進めた。 2)治療モデル・技法の効果測定 事例研究 平成15年、16年の成果を治療モデル・技法として体系化して整理した。その方法を抑うつが中心になる3つの事例に実施し、半年から1年弱継続して効果を検討した。3つの事例とも顕著な改善が見られ心理療法としては終結した。効果の持続性を検討するためにフォローアップ調査を継続している。 なお、一部を国際学会で公表する準備を進めた。
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