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2004 年度 実績報告書

音楽鑑賞における注意と音楽的感性の個人差に関する認知心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15730329
研究機関北海道教育大学

研究代表者

吉野 巌  北海道教育大学, 教育学部札幌校, 助教授 (60312328)

キーワード音楽的感性 / 音楽鑑賞 / 音響的特徴 / 音楽知覚認知 / 音楽心理
研究概要

本研究は、聞き手が音楽鑑賞中に楽曲のどのような音響的・構造的特徴に注意を向けるかを自由記述によって調べた。自由記述を記述単位に分割し、それらを36の下位カテゴリーに分類した上で、音響的特徴、音源、パターン、認知的枠組、形式・様式、構造・期待、印象、記憶知識、連想、評価の10の上位カテゴリーに分類した。一般に、音響的特徴、音源、パターン、印象に関する記述は多かったが、その他の項目の記述は非常に少なかった。ただし、音楽経験が豊富な聞き手は、認知的枠組、形式・様式、記憶知識の項目の記述は比較的多かった。聞き手が音楽の音響的・構造的特徴に注目する仕方は、クラスター分析の結果、主に音響的特徴、音源、パターンのどの項目の記述の割合が多いかで、大きく6つのタイプに分けられた。
A「平均(準音源)型」:ほぼ半数の聞き手が属する。音源に関する記述が最も多いが、音響的特徴、パターンに関する記述も2割程度ある。経験豊富群が6割を占めており、認知的枠組、形式・様式に関する記述が比較的多いのも特徴である。
B「音響音源型」:音響的特徴と音源がともに多い(4割弱)のに対し、パターンはそれほど多くない。
C「音響パターン型」:音響的特徴が最も多く、ついで音源とパターンの記述が2割程度あるが、パターンの記述の割合が6つのグループの中で最も高いのが特徴である。
D「音響印象型」:音響的記述が最も多い(ただし1/3程度)。他グループと比較すると、印象の記述の多さが抜きに出ている。
E「音源集中型」:5割近くの記述が音源に偏っている。他グループと比較すると、認知的枠組と評価の割合が高いのも特徴的。
F「音響集中型」:5割強の記述が音響的特徴に集中している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Cognitive modeling of key interpretation in melody perception2004

    • 著者名/発表者名
      Yoshino, I., Abe, I.
    • 雑誌名

      Japanese Psychological Research 46・4

      ページ: 283-297

  • [図書] 心を測る2005

    • 著者名/発表者名
      菱谷晋介, 田山忠行, 吉野 巌ほか
    • 総ページ数
      18/247
    • 出版者
      八千代出版

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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