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2004 年度 実績報告書

ヒト視覚皮質の構造と機能の定量的関係解析:情報理論アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 15730335
研究機関京都大学

研究代表者

山本 洋紀  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (10332727)

キーワード脳構造 / 脳機能 / 確率地図 / 情報理論 / fMRI / MRI / 視覚野 / イメージング
研究概要

本研究は下記の5つの下位課題から構成される。
(1)視覚皮質の機能野、すなわち、視覚野を多数の被験者で同定する。
(2)視覚皮質の解剖構造、すなわち、脳溝、脳回を多数の被験者で同定する。
(3)(1)、(2)の結果を機能・構造の同時確率に統合し、機能確率地図と構造確率地図を作製する。ここで、同時確率は、複数の被験者で視覚野と脳溝・回を同定し、共通の脳座標空間に正規化した後に、"ある視覚野とある脳溝・回のコンビが何%の被験者に存在するか"という確率計算を行うことで算出できる。機能確率地図と構造確率地図は同時確率の片側確率として計算できる。
(4)(3)で作成した機能・構造同時確率にシャノンの情報理論を適用し、視覚皮質の機能と構造の関係を定量化する。情報理論によれば、同時確率から計算される相互情報量(単位はビット)によって機能と構造の2者の関係構造が完全に記述できる。両者の関係が強ければ、すなわち、ある視覚野がある特定の溝・回に限局していれば、相互情報量は大きくなる。
(5)機能・構造の相互情報量地図を二次元および三次元的に可視化する。
本年度は、主に、課題(4)、(5)を実現するソフトウェアを開発し、昨年度実施した(1)、(2)、(3)の手法と統合することで、本研究の目指した解析システムを完成した。次に、ヒトの視覚領野について、解剖画像と視覚機能画像を撮像する脳イメージング実験を実施し、開発したシステムを応用して、本アプローチの有効性を確認した。加えて、形や色の知覚機能と大脳構造との関係も解析した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Functional Brain Imaging and Visual Psychophysics.2004

    • 著者名/発表者名
      Hiroki Yamamoto
    • 雑誌名

      KOGAKU Japanese journal of Optics 33

      ページ: 80-88

  • [雑誌論文] 線及び面補完知覚における大脳皮質低次視覚野活動の解析-fMRI研究-2004

    • 著者名/発表者名
      番浩志
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告(ヒューマン情報処理) 104・100

      ページ: 1-6

  • [雑誌論文] 赤-緑色対比効果の空間要因と脳活動との関係-fMRI研究-2004

    • 著者名/発表者名
      近藤あき
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告(ヒューマン情報処理) 104・100

      ページ: 13-18

  • [雑誌論文] 回転・並進運動手掛かりによる奥行き知覚の解析-fMRI研究-2004

    • 著者名/発表者名
      山本哲也
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告(ヒューマン情報処理) 104・100

      ページ: 7-11

  • [雑誌論文] 脳機能イメージングによるヒト視覚野のレチノトピー構造と形態の全一性との関係解析2004

    • 著者名/発表者名
      番浩志
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告(ヒューマン情報処理) 103・743

      ページ: 5-10

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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