研究概要 |
平成15年度は,主に子どもの体力・運動能力調査および日常の生活スタイルや遊びの実態などを問う質問紙調査を行うための準備を行った.質問紙調査の内容は,(1)社会的スキルと健康・心の問題,32項目,(2)体育の授業に関する調査,20項目,(3)運動に関する調査(運動の有能感),17項目,(4)スポーツ観に関する調査,18項目そして(5)日常生活に関する調査,約40項目とした.体力測定項目は,5歳児に,(1)25m走,(2)立ち幅跳び,(3)捕球,(4)両足連続跳び越し,(5)テニスボール投げ,(6)体支持持続時間,(7)長座体前屈の7種目とし,10歳児には,(1)5Om走,)2)立ち幅跳び,(3)ソフトボール投げ,(4)長座体前屈,(5)20mシャトルランテスト,(6)反復横とび,(7)上体起こしの7種目とした. これらの調査項目をもとに,鹿児島および福岡にて予備調査を行った.4,5歳児の約120名を対象に「日常生活調査」および「運動能力測定」を行い,10歳児には約80名を対象に,「日常生活調査」「社会的スキルと健康・心の問題」「体育の授業に関する調査」「運動に関する調査(運動の有能感)」を行うことができた.そしてこれらの調査結果を現在SPSSソフトに入力中であり,間もなく集計結果打ち出す準備に取り掛かっている.また,これらの予備調査の結果をもとに本調査にむけて,調査票の加筆・修正を順次行っていく予定にしている. また,日本以外の調査対象国として挙げている台湾には平成15年12月に4日間訪問し,国立屏東師範学院の李勝雄助教授と国立台湾師範大学教授の許義雄教授と会談し,研究協力の確認(SARSの影響で国からの国際共同研究がストップしていたため)と今後の予定について協議を行うことができた.中国(北京)には平成16年2月に6日間訪問し,北京師範大学の毛振明教授に協同研究への協力依頼を了承していただき,研究協議を行うことができた. 今後は日本におけるこの予備調査結果を参考にしながら本調査を実施する予定であるが,サンプルサイズの問題や調査対象地区の都市サイズ指定,体力測定調査実施の困難など課題もいくつか確認できている.こういった点を共同研究者間で協力しつつ,本調査実施へむけて検討を行っていく予定である.
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