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2004 年度 実績報告書

インドネシアにおける学校と地域を紡ぐカリキュラム(システムガンダ)に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15730383
研究機関大東文化大学

研究代表者

田尻 敦子  大東文化大学, 文学部, 講師 (00327991)

キーワード状況的学習論 / インドネシア / 美術教育 / ブータン / 学校と地域の関係
研究概要

2004年度は、学校と地域の関係性について数回のフィールドワークを行った。2004年7月から9月にかけ、インドネシアのバリ島とジョクジャカルタにおいてフィールドワークを行った。バリ島では、美術高校と地域の関係性について調査を行った。現在、バリ島の美術高校としては、国立のバトゥブラン校と、私立のウブドゥ校が存在する。
カリキュラム改変に伴い、美術高校(SMSR)は、SMK(専門高校・職業高校)へと名称が変わり、4年制から3年制に変わった。バリ島では、現在、美術高校の生徒数は減少傾向にある。その一方で、観光中学、観光高校、観光大学、観光訓練学校などの観光学校が乱立している。地方分権化の流れの中で、学校は次々と設立され、倒産している。こうした流れの中で、いかにして、学校が地域との関係性のもとで設立され、運営されてきたかという問い直しを行った。学校の創設者や教員達にインタビューを行った。その過程で、学校の歴史を問い直すことで、現状の問題点を把握し、未来を考えようという集いを教員達自らが行った。歴代校長、教員、卒業生、在校生などが参加した。現在、芸術大学副学長や美術学部長を勤める卒業生達も参加した。このように、被調査者と調査者という二項対立的関係ではなく、共に問いを探求する実践共同体が再活性化された。
2005年3月には、ブータンにおいて、学校と地域の関係性を調べる調査を行った。ブータンの首都ティンプーにも、国立の美術高校と私立の美術高校が存在する。私立の美術高校チョキ・アートスクールは、無償で教育が行われている。寄宿生活が基本であり、寮費も食費も学費も無料である。国立の美術高校も無償である。これらの高校では、地域の家を彩る絵画や、仏画なども学習される。地域における学習について聞き取りを行った。ブータンとインドネシアの美術高校には、多くの共通点が存在する。それぞれの学校の地域との関係について今後より明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 教師の学校と地域と家庭における学習過程 バリ島の美術高校の元校長ワヤン・シカ氏の語る自らと学校の歴史2005

    • 著者名/発表者名
      田尻 敦子
    • 雑誌名

      大東文化大学 紀要 社会科学 第43号

      ページ: 21-57

  • [雑誌論文] ワークショップの三つの危険性とリフレクション NPO学習環境デザイン工房のアート系ワークショップに関する状況的学習論に基づく考察2005

    • 著者名/発表者名
      田尻 敦子
    • 雑誌名

      人文科学(大東文化大学人文科学研究所) 第10号

  • [雑誌論文] 殺し殺される関係から対話へ-暴力の連鎖を植民地教育論から問い直す-2004

    • 著者名/発表者名
      田尻 敦子
    • 雑誌名

      教育(教育科学研究会)(国土社) 第54巻・第9号

      ページ: 113-118

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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