研究概要 |
スウェーデンの基礎学校(小中学校段階)の教科である「家庭科(Hemkunskap)」,「子どもの学習(Barnkusnkap)」を中心に,「福祉・人権」の学習に関係するプロジェクト,学校選択・生徒選択の時間の取り組みについて,学習指導要領(Lgr62,Lgr69,Lgr80,Lpo94,Kursplan2000)の分析,歴史的資料・関連文献の収集・分析,及び,教育科学省・学校庁の担当者,ストックホルム教育大学・イエテボリ大学の研究者へのインタビューを継続して行っている。 特に15年度は,学習指導要領Lpo94,Kursplan2000の改訂に関わる社会的背景と議論を探ること,教科「子どもの学習(Barnkusnkap)」の成立と発展的解消に関わる経緯を探ること,「福祉・人権」の学習の広がりと地域間格差・学校間格差を探ることを中心に進め,一定の成果を得た。今後は,これらを関連させて分析を進め,その成果を16年度中に公表する計画である。 また今後,具体的な授業実践の分析を行うことが重要であると考えているが,スウェーデンの基礎学校では,過去の授業記録の蓄積が行われていないため,聞き取りや参観により進める計画である。
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