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2004 年度 実績報告書

数論多様体の分岐とL-関数に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15740012
研究機関京都大学

研究代表者

安田 正大  京都大学, 数理解析研究所, 助手 (90346065)

キーワードガロアコホモロジー / ドリンフェルト加群 / オイラー系
研究概要

1.p-進体Kの絶対ガロア群G_Kの適当な具体的表示(例えばJannsen-Wingbergによるもの)を用いた,pro-PG_K-加群Tのガロアコホモロジーを与えるperfect complexの具体的な構成法を開発した.例えばQ_pの円分Z_p^-拡大におけるlocal unitの射影極限の,岩澤加群としての記述がこの方法でも得られる.当初の目標であったε-因子との関係付けを得るためにはさらなる考察が必要である.
2.近藤智氏との共同研究を行い,以下の成果を得た.素点をひとつ固定した正標数の大域体F上の,適当なレベル構造つきの階数d【greater than or equal】1のDrinfeldモジュラー多様体のd-次Milnor K-群の元κ_<I,J>(I,Jはレベル構造のパラメータ)を構成し,それらがK-群のノルム写像とHecke作用素に関して,Euler系と呼ぶべき関係を満たすことを証明した.この結果は,いくつかの技術的な仮定のもとで既に近藤氏が得ていたが,今回それらの仮定は不要になり,また異なる証明方法を用いるため証明がより簡明となった.さらに∞における境界写像(これはBeilinson regulator写像の関数体類似とみなせる)によるκ_<I,J>の像を計算し,それをF上のGL_dに関する尖点的保型表現πのL-関数五(π,s)の特殊値と関連づける公式を得た.その公式には,L-関数の特殊値の他に,GL_dの極大分裂トーラスの正規化群上でのπに属する尖点形式fの積分P(f)が現れるが,4=3かつFが有理関数体の場合に,P(f)もまた関数L(π,s)の特殊値を用いて表示されることがわかった.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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