本研究では集合値最適化理論における集合値ゲーム理論の研究を行い、実社会の複雑な価値観を表現するゲーム的問題への応用を通じて最適化理論全体の発展を目指すことが目標である。本年度は昨年度に行った研究結果を踏まえ、具体的には以下の課題について研究を行った。 ・【鞍点に関連する基礎理論の整頓および応用】 昨年度に得られた基礎理論および概念を整頓し、実際の集合値ゲーム理論への応用を考察した。 ・【集合値ゲーム理論の確立】 上記の結果を元に、ゲームの均衡点の存在性、そして均衡点の発見方法、安定性等について考察を行った。 ・【集合値ゲーム理論の応用】 さまざまな集合値ゲーム理論に対しての応用を考察した。 ・【研究成果の中間発表と意見交換】 本年度の研究成果は、国際会議ICOTA2004をはじめとするいくつかの研究集会で発表し、国内外を問わず本研究に対する意見を広く求めることが出来た。同時にWWW、e-mailを通じて、多くの研究者との意見交換を行った。
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