研究概要 |
集合値解析的ゲーム論を評価基準とした最適経営戦略均衡解の研究について,平成15年度は平成14年度まで行ってきた基礎研究成果をもとに,主に以下の3点について研究結果を得た. 1.ゲーム論における様々なゲームモデルの均衡解の概念から,集合値解析的ゲーム論の評価基準の確立のために,関数解析的考察から集合値写像の特徴づけを行い,主に連続性の概念について考察した. 2.計算機を用いて均衡解のシミュレーションを行い視覚的な理解を得た. 3.非協力n人ゲームにおいて特に各プレイヤーが分数形の損失関数をもったゲームモデルに着目し研究を行った.平成14年度まではこのモデルに対し,各プレイヤーが戦略を選ぶ戦略集合には制約がない場合で結果を与えていたが,この研究では簡単な制約条件を設け,またある特別なパラメータを導入したオリジナルなパラメトリックゲームを構築し,このゲームモデルの解析を通してもとのゲームの均衡解の存在性を議論し,ある均衡解の解法結果を得た.
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